常にある肩こり (40代男性)
約3年前より首から肩にかけての凝りがひどく、いつも苦しい。ゴルフをした後は背中全体までに凝りが広がり、足の疲れも数日間取れない。マッサージを受けると一時的に楽になる。
座っている姿勢では背中を丸め、頭と両肩が前に突き出ています。 この姿勢でデスクワークを丸1日こなしていることになります。またゴルフのアドレス姿勢をとってもらうと更にその姿勢が強調されました。 長時間にわたるデスクワークでの不適切な姿勢がまずは問題です。ゴルフでのアドレス姿勢はその延長です。姿勢不良の原因のひとつに腰の伸展制限(反る動きの制限)がありました。 下部腰椎を調整して伸展制限を解除し、負担のの少ない姿勢を実践してもらい、週1回合計2回で恒常的肩こりが完全消失しました。 当然ゴルフの姿勢にも変化があり、ゴルフ後の足の疲れも出なくなっています。 足の疲れも肩こりも腰の機能的な問題が根本にあった例です。 翌年の春にチェックに来られあとき、ゴルフシーズンを快適に過ごされたとのことでした。
肩凝りと一口に言ってもその原因は様々です。病名をあげると頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症、炎症、腱板損傷、五十肩、胸郭出口症候群、偏頭痛、狭心症、高血圧、眼精疲労、視力の低下、メガネによる過矯正、顎関節症、咬合不全(噛みあわせの問題)、姿勢不良、脳血管障害、交通事故の後遺症、ストレス、動作時の姿勢など、首、肩、頭、眼、内臓といことになり原因は全身に及んでいます。痛み止めなどで一時的に症状を緩和させることを対処療法と呼びますが、原因を突き止めて対応しなければ繰り返すことになり、薬の飲みすぎは内臓の機能低下を招きます。根本療法を目指すのがカイロプラクティックです。
就職後の肩こりと腰のだるさ (40代女性)
社会人になってから肩こりがひどく、時々腰もだるい。
注意ています。予防・健康増進を希望されたため、ご自分では氣が付いていない部分の調整と姿勢指導とを6回行いました。半年後も体調良好です。
健康の土台の一つは、「姿勢」です。力みがある姿勢はその部分に疲労を招き長続きしません。怪我や故障の原因にもなります。当治療室でリラックスした姿勢を体感してみてください。「目からうろこ」のはずです。
二十歳からの肩こりと腰痛 (30代女性)
肩こり、腰痛ともに二十歳頃からの長い付き合い。腰痛は起き掛けが一番強い。10年前に婦人科疾患で開腹手術を受けてから余計にひどくなった。マッサージで一時的に楽になる。
開腹手術の後遺症と考えられる腹部の柔軟性低下があります。うつ伏せで上体を反らすと腹部に緊張感と痛みがあります。上部頚椎、下部腰椎、中部胸椎、上部腰椎の調整をし、エクササイズを行うと腹部の柔軟性も回復しました。3回で終了です。半年毎に1回のペースで体調管理に来院されています。
開腹手術後は腹部の柔軟性がどうしても低下しがちです。原因は手術の傷あとが堅くなることや組織の癒着があげられます。そのため前かがみの猫背姿勢が習慣になりがちです。もともと背中が丸かった人は、さらに肩こりや腰痛を引き起こしやすくなります。障害を取り除いて疲れないリラックスした姿勢を学ぶことがポイントです。
定期的に発症する肩こりと腰痛 (50代の男性)
背中全体が板のように張っていて、頑固な肩こりと腰痛が定期的に出現。最近、内股の筋肉に力がはいらず、ひざが開いてガニ股になってきたように感じる。
腰仙部(腰椎の一番下の骨と仙骨の間で作られる関節)を軸に脊柱が前に曲がっていて腰椎5番が後方へ飛び出しています。腰仙部、中部胸椎を調整すると腰椎の前湾運動(腰の前への反り)が正常に戻りました。引っ張られて板のような背中に柔軟性が戻りました。骨盤が正常な位置で立ち、開き気味のひざが戻って歩行がしっくりくるようになりました。2回で終了です。
膝(ひざ)が左右に広がっていくと、膝の内側に痛みが出やすくなります。放っておくと変形性膝関節症のリスクを高めることになります。この男性のように症状が出現する前にからだの変化に氣がつくことが大切な予防の視点です。正しい姿勢を学ぶことで身体感覚が呼び覚まされることでしょう。
事故後の肩こり (40代男性)
特に左の肩が凝る。幼少の頃、事故により脳内出血し半年にわたる入院。
背中全体の筋肉がピーンと張っていて非常に固くなっています。胸椎全体が右に傾いたC字になっているため首から左肩周辺の筋肉が常に伸長されています。それで痛みん原因です。
さらに頭が前に突き出て右に傾いているので頚部、特に左側に強い持続した緊張が起きています。
上部腰椎、上部・中部・下部胸椎を調整し、さらに上部頚椎の調整をしました。
回を重ねるごとに前方に突き出た頭は後方に戻り、どんどん姿勢がよくなっていくことで筋肉が緩んで肩凝りが解消されました。4回で終了です。
正しいリラックスした姿勢が取れるようになると多くの肩こりや腰痛が解消されますが、脳梗塞やくも膜下出血などの脳障害の直後や後遺症では良い姿勢においても脊柱起立筋(脊柱近くにある縦長に走る筋肉)が過緊張しています。脳障害では脳を覆う髄膜に緊張が及ぶためですが、この髄膜は脳から脊柱管を通って腰にまで達しています。そのため髄膜の緊張が背中の筋肉の緊張に影響を与えるのです。背中全体の筋肉を緩めることで脳の髄膜の緊張を緩和させることが可能です。
若い頃からの肩こり・眼精疲労・腰痛 (40代女性)
–病院で椎間板症と診断されたケース–
2年間針治療を受けてきたが、思うような改善が得られなかった。
30分以上歩くと腰痛が発生し脚全体が重くなる。パソコンを打っていると肩こりが激しく、眼の奥が痛み、眼球を取り出したくなる衝動に駆られる。
背中から腰まで1枚の板のように硬く、背中が丸まっています。
腰椎、胸椎、頚椎、後頭骨の調整をすると、肩こり、目の奥の痛みが消失しました。2度目に来院されたときには、少々の肩こりは感じるものの、長時間の歩行にも腰の痛みも脚の重みも出ていません。
5回通院され、ほぼ理想的な姿勢となりました。2~3ヵ月に1度通われています。
針治療で一時的な効果に終わっていたのは、姿勢の問題が残さていたためだと思います。また、整形外科では椎間板症との診断ですが、あまりそれに捉われないことが大切です。精神的緊張は肩こりを生みます。椎間板症であっても体のゆがみ、筋の緊張、神経の機能異常を回復させることができます。そして姿勢が改善されると万全です。
学生時代からの肩こり (20代後半女性)
1日中パソコンに向かう仕事で背中がだるくて、体を真っ直ぐに起こしているのが辛い。肩こりは中学生のときからあり、最近は吐き気を伴ている。
背中が丸まって筋肉が板のように強張っています。腰椎、胸椎、頚椎を調整すると背中の丸みが軽減し、筋肉の張りが緩みました。
1回で生理痛がうそのように楽になったそうです。その他の症状も4回で解消、安定しました。今は疲れがたまる2~3ヶ月に1度のペースで来院されています。
背中が丸く固まっていましたので、このままでは正しい姿勢を楽に取ることは不可能です。背中が丸まると頭部が前に突き出ます。この姿勢でのパソコン作業はごく短時間であっても肩こりを生じます。長時間となると、吐き気、嘔吐する原因となります。ゆがみを調整した上でリラックスした姿勢を身につけることが土台ですが、最低でも1時間に1回は席を立ちたいものです。座ってでも背中を伸ばすストレッチをして氣分転換されることをオススメします。
長時間座っていることによる肩こりと腰痛 (40台男性)
長時間座っていると、腰がだるくなり次第に肩がこり、首筋が張って苦しくなってくる。痛みで右肩も完全には前にあげられなくなっている。週1回バレーボールをしているが最近は痛みのためスパイクが打てない。
上部腰椎調整で腰痛、肩こりはほとんど消失しています。右肩関節の調整で腕は痛みなく最大可動域まで挙げられるようになっています。1回で終了しました。
週1度運動をしているような人でも、不適切な姿勢によってさまざまな問題を引き起こします。姿勢は特別なことをするためのものではなく、普段よりよく生きるための土台です。
運動をするのにひどい肩こり (30代女性)
とにかく肩こりがひどい。週に1度テニスをするが、プレイ中は氣になっていないが、翌日にはもう辛くなる。
背中が丸く固まっています。上部腰椎、中部胸椎、上部頚椎、後頭骨を調整しました。2回で頑固と思われていた肩こりは消えています。、丸い背中も伸び始めています。4回で適切な姿勢ができるようになり終了しました。
運動をすることで余計に姿勢が崩れてしまうケースです。歩くことでもただ歩けば健康になるという訳にはいかないのです。顎を前に出す姿勢が楽な人は、冠椎(頚椎1番)の上で後頭骨(頭)が前に滑って固定されている可能性があります。そのような人は当然顎をひく姿勢が苦しいため、ますます頚椎の前湾(前方への反り)が大きくなりがちです。肩こりや首のこりだけではなく、頭痛、吐き氣の原因になりやすくなります。
姿勢変化による肩こり・背中・両脇腹の強い痛み (60代男性)
1ヶ月前から背中全体、両脇腹に鈍痛が出てきて、姿勢によっては強い痛みになる。肩がこり、後頭部にも鈍痛がある。
座るとき、骨盤が後方に倒れ背中から腰にかけて丸まった前かがみの姿勢をとっています。上部腰椎、中部胸椎を調整すると姿勢をいろいろに変化させても強い痛みは起こらず、脇腹の痛みもほとんどでなくなっています。1週間後にはすべての痛みが消えていました。その後、重い荷物を長時間背負った後に鈍痛が再発しました。再度調整を行い、姿勢指導を行いました。4回で終了です。
五十肩、肩の痛み・シビレ
五十肩–肩の激痛– (50代女性)
4か月前より、常時肩全体が強張っている。ちょっとした動きで右肩に激痛が走り、就寝中、痛みで目が覚めることも多い。後に右手を回すことが困難。
腕を真っ直ぐに前に挙げる動き(前に習いの動作・屈曲)は90度、真横に挙げる動き(外転)は45度に制限されています。背骨は大きなS字カーブに歪んでいました。中部胸椎、上部胸椎を調整するとS字カーブは消えて、屈曲、外転はともに正常な動きを取り戻し、耳につくほど腕を挙げられるようになりました。上部頚椎調整後、右肩周辺の筋肉・靭帯の緊張をとると更に楽になりました。「帰りの車に乗り込んださい無意識にシートベルトをはめている自分に驚いた」とのことです。初回の治療あとから就寝時の痛みで目が覚めることはなくなったそうです。3回で終了です。
四十肩・五十肩の場合、発症後しばらくは無理な動きをしないことです。そうすれば多くは約3か月もすれば炎症は沈静化し始めるはずです。自然に痛みが和らいで来た頃、肩の動きの制限が大きくなってきます。この時期に治療と運動療法を取り入れると大変効果的です。この時期にほとんど肩を動かさないでいると、ますます動きに制限が加わります。しかし、痛みの激しい炎症の真っ只中に、焦って痛みを我慢しながら動かすのは最もいけません。炎症が長引いて、肩の動作制限がさらに強まり回復を遅らせることになり、1年、2年と炎症が治まらない方もおられます。炎症が強く、痛みが激しい時期には日常的な動作にとどめ、痛みが和らぐ頃を見計らって積極的にエクササイズを開始することが回復への早道です。
スキーの転倒後の肩の痛み (40代後半男性)
3ヶ月前、スキーで転倒する際に左肩から打ち付けた。 それ以来、左腕を挙げようとすると肩関節周囲に痛みを伴い真上に上げることができない。
脊柱が背中から腰にかけて複雑に彎曲しています。
肩の付け根から、首の付け根にかけて重だるさを感じています。左腕を右肩に乗せる動作もできません。
上部腰椎、下部胸椎を調整し、肩関節の位置異常を調整すると真上まで(180度)ほぼ痛みなく挙げられるようになりました。
3回目(週1回)来院時には痛みと重だるい感覚は消失しており、肩の可動域も左右対称になりました。
肩や腕の正常な動作には脊柱(背骨の関節)の正常な動きが不可欠です。脊柱全体が影響しますが、特に頚椎の関節の機能異常は肩や腕の動作に大きな影響があります。肩や腕の重だるさは頚椎から腕に伸びている神経が原因です。レントゲンやMRIなどの画像診断で問題が見つかるとは限りませんが、いずれにせよ効果が期待できます。
朝と夕方に悪化する肩と腕のシビレ (40代男性)
3年前より左肩と腕にシビレが発生。起床時と夕方に悪化する。デスクワークが増えるのに比例して悪化してきたようだ。交通事故の経験あり。
背中が丸い猫背姿勢です。そのため顔が前に突き出しており、さらに脊柱が大きなS字カーブを描いています。腰椎、下部胸椎、上部頚椎を調整するとシビレは2割程度に減少しています。姿勢指導を行い4回で症状は消失し終了しました。
顔を前に突き出す姿勢は頚椎の前彎(前に反る角度)を強め、首の後方に余分な負担をかけます。首の後方には神経(腕や肩へ伸びる神経)や太い血管(小脳、脳幹に栄養を運ぶ椎骨動脈)が走っていルカらです。猫背姿勢によってこれらの組織が刺激されると頭、首から肩、腕にかけての痛み・シビレ、めまい・吐き気などの原因となります。
転倒による右肩関節の腱板断裂 (50代女性)
靴のヒールが溝に引っ掛り転倒。右肩を直接床に強打した。整形外科で検査したところ腱板断裂※、尺骨神経麻痺と診断される。医師から手術しか治す手立てはないと言われたが、保存療法を希望され来院。
※腱板は肩甲骨と上腕骨の上端を連結する4つの筋肉の腱の総称。
右腕を持ち上げることは不可能でした。また他動的に持ち上げた腕(施術者が持ち上げる)を維持することも困難です。常に痛みとだるさがあります。
腰椎、中部胸椎、肩関節調整をすると痛みが緩和されました。テーピングで更に筋肉を補助するとさらに楽になっています。
徐々に痛みは軽減していき3週間経過すると水平位まで腕を持ち上げられる程度に回復しています。
しかし、仕事で腕を使うと痛みはでないもののだるさがあります。
5週目にはだるさも消え、腕を天井方向まで挙げることも左右へ動かすことなどあらゆる方向への運動が痛みなしにできまでになりました。
五十肩と腱板断裂はともに運動痛や夜間痛があるなどの共通点もあります。断裂の場合は脱力、つまり上腕に筋肉の力が十分に伝達されないため、腕を挙げることができません。痛みそのものが理由で挙げることが困難なのが五十肩です。断裂の場合は片方の手で補助をして挙げることができても、放すと腕は落ちてしまいます。
肩甲骨内側の痛み (20代女性)
前日から左肩甲骨の内側に強い痛みが発生。安静時にも痛みがあり、前かがみになるとより強まる。痛みで夜もなかなか寝付くことができない。1年前にも同じ症状が出た。
肩甲骨が外方、前方に変位しています。肩全体が前方に突き出て肩甲骨内側から脊柱に付着している筋肉が常に引っ張られて生じて痛みです。勉強姿勢が大きな原因です。
1回目で肩が正常の位置に戻ると、痛みは2割程度に減っています。その夜から寝つきもよくなり、翌日には残っていた持続痛も完全消失していました。長時間の勉強で姿勢が大きく崩れてくると再び軽い痛みが出てきます。良い姿勢に戻すと痛みはすぐに消えます。中部、上部胸椎、上部頚椎を調整し、集中力が高まり勉強の効率が上がるリラックスした疲れにくい姿勢を指導をしました。3回で終了です。
肩を前に突き出す姿勢の人に多い症状で受験生やデスクワーク、ゴルファーなど姿勢やフォームがよくないと起こります。頚神経に障害が及ぶと激痛で一睡もできないということもあります。痛みの原因を知り、正しい姿勢を身に付けることで再発を防ぐことができます。
不眠になるほどの肩、腕の激痛とシビレ (60代女性)
半年前に右肩に激痛が発生。その3ヵ月後に痛みが悪化し、不眠に。就寝中1時間ごとに目が覚める。レントゲン写真を撮るが問題なしと言われる。処方された鎮痛剤を服用してもがまったく改善されない。
特に痛み、シビレが肘下の右手の尺骨(小指側)と中指に強いことから頚神経の7・8番付近が問題であると推測できます。上腕二等筋腱反射がやや減弱しています。上部腰椎、上部胸椎、上部頚椎を調整後、頚部のマッケンジーエクササイズを行いました。中指の症状は半減し、その他の指はほぼ消えています。初回の治療後から1度も目覚めることなく熟睡できるようになりました。
野球練習中の肩の痛み (20代男性)
野球の守備練習中、ボールを投げたときに右肩に痛みが走った。肩を回すとゴリゴリという音がして違和感がある。
脊柱に大きなS字カーブ。右腕を外転(横方向に腕を挙げる動作)させると、音を伴って痛みが発生します。正常可動域まで動かすことができません。腰椎、胸椎調整、肩関節の位置異常を調整すると、スムーズに動くようになりました。痛みも音も発生しなくなっています。1回で終了です。
野球の試合中の右肩の痛み (小学生男子)
半月前の野球の試合で投球中に右肩の痛みが発生。充分なウォームアップができない状態で全力投球をした。その後100%の力で投球ができなくなった。数回の電気治療をうけたが変化なし。
肩関節のあらゆる他動的・自動的動きにも痛みは出てきません。中部胸椎、腰椎調整、肩関節の位置異常調整しました。
最初の1週間は半分以下の力で投球練習を指示しています。痛みは発生していません。2週目は50%から始めて徐々に100%の力での投球練習です。全力投球でも痛みは出ていません。2回で終了しています。
上記2つのケースともに受傷直後は無理をしなかったこと、早期に適切な治療が行われたことの2点が障害の拡大を防ぎ、早期治癒につながっています。痛みを押して練習をすれば必ず筋肉や靭帯の緊張が強まります。そして受傷部位をかばってほかの部位の筋肉にも緊張が及び回復が遅れます。受傷直後に患部の痛み、熱、腫れ、機能障害(動かしづらい)などの症状があれば炎症が起きてい増すので安静を保ち、炎症が引くまでアイシング(冷やす)が基本です。決して暖めないでください。そしてできるだけ早く来院してください。
首の痛み
目が覚めたら首から肩にかけて動かせない (30代後半女性)
–病院で頚椎椎間板ヘルニアと診断されたケース–
朝目が覚めると、首から肩にかけて固まっていて動かすことができない。整形外科では以前から頚椎椎間板ヘルニアと診断されていた。現在も週1回のリハビリを行っていて2年が経過。
これまでに3回、同じような症状で目が覚めています。
頚椎は全体的に関節の動きが正常より大きくなっていますので、直接調整することはできません。動きの良くない腰椎を調整することで間接的に頚椎の負担を減らすことができます。さらに頚椎の伸展(反らす動き)制限を回復させるためのマッケンジーエクササイズを行いました。6回で終了しています。
長期間の牽引のを繰り返しが、頚椎の不安定性を起こし回復への道を困難にしています。牽引療法を完全否定しているわけではありません。しかし、数回行って効果が感じられないない場合は、頚椎の支持機能が低下する可能性がありますので中止すべきです。体のバランスが崩巣だけで意味がありません。他の方法で症状は改善されます。
4年前から首、肩、目の重苦しさ (50代女性)
4年前から右の目中心に、右顔半分、右の首から肩にかけての重苦しさがある。最近では背中も苦しく、身体全体が常に不快な感じ。マッサージではもみ返しが苦痛。電気治療では一時的に効果があったものの途中で変化がなくなった。
手首の関節(遠位橈尺関節)が固くなって関節周辺の皮膚が変色しています。中部胸椎、上部胸椎を調整。手首を緩めていると、目、顔、首、肩が楽になっていくのを実感されています。3回で症状はほとんど消え、血流がよくなって手首の皮膚の色も正常に戻っています。週1回のペース6回で、重苦しさ、すべての不快感は解消しました。その後、疲労がたまると来院されています。
指、手の問題は身体を酷使し続けることで、ひじ、肩、首、そして顔へと上がっていきます。逆のケースもあります。手を使う場合にも全身で使うということが大切です。力みがあると小手先での使い方となって問題が生じます。土台となるリラックスした姿勢を身につける必要があります。カイロプラクティックのケアは痛みを伴わないのが普通です。しかし、過敏になっている状態では、痛みを感じることがあります。適した刺激(テクニック)を選択し、その強弱の調整をし、感受性の他、年齢、性別、症状、など考慮して使い分けます。
交通事故の後遺症による首・肩の凝り (50代女性)
–病院で4年前腰椎椎間板ヘルニアと診断されたケース–
週1回水泳をしているが、首、肩が異常に凝る。2年前にムチウチを経験。4年前に腰椎椎間板ヘルニアと診断されているが今は腰痛はない。しかし、右太ももの外側とふくらはぎ後外側にしびれがある。平泳ぎの際に股関節の痛みを伴いない、肩もうまく回せない。
整形学的検査(ラセーグテスト)は陰性です。これは仰向けに寝ていただき伸ばしている脚を検査する者が持ち上げていくテストです。陰性は脚や腰に痛みが出ていないことを意味します。神経学テスト(膝蓋腱反射テスト)正常。他には右足首の可動性に問題が見つかっています。
上部腰椎、中部胸椎を調整したところ、脚のしびれ、屈曲と回旋による股関節の痛みが消えました。首、肩のこりも消えて楽になっています。
1週間後、しびれの再発はありません。肩こりはまだあるようですが、水泳のときに肩がスムーズに回転するようになり、股関節痛ありませんでした。
普段から首の反りが強い姿勢です。重いものを持つ仕事ですが、その時にさらに首をそり返してしまうようです。そのため首から肩にかけての負担が大きくなり、肩こりにつながっています。水泳についても首を反る動きを伴う平泳ぎやバタフライが肩凝りを助長しています。しばらくクロールだけに限定して泳いでいただきました。
姿勢の指導も行いました。6回で首・肩こりはなくなりました。
主訴は肩こりと首の凝りですが、問題は腰にもあります。脚のシビレも足の動きの制限も腰にあります。姿勢の崩れも腰の問題が大きく影響しています。ですから首や肩を調整して一時的に改善したとしても腰の問題を解決しない限り何度も症状を繰り返しすことになります。身体は、その身体の部分単独で機能しているわけではありません。力がある男性はつい小手先で動きがちです。どんなに屈強な人でもそれではいつかは体調を崩すことになります。何をするにも身体全体を使って行うことが大切です。そのためには座る、立つ・歩く姿勢が基本になります。
疲労時の首のだるさ、背中の激しい痛み (40代後半男性)
1年位前より首がダルい。疲労がたまると首筋から肩周辺にかけて張りが出てきて、痛みへと移行する。そのとき特に肩甲骨上部がつらい。最近では姿勢によて左肩甲骨上部に激痛が走るようになった。4年前に交通事故によるムチウチの経験あり。
首の付け根(頚椎7番)に圧痛があります。仰向けに寝るさい、肩甲骨上部に強い痛みを訴えられました。左上腕二等筋腱反射がやや減少しています。腕や手にしびれ、痛みはありません。
下部胸椎、中部胸椎、上部胸椎調整し頚椎のマッケンジーエクササイズを行いました。2回目以降に肩甲骨上部の痛みが半減し、姿勢による悪化も起きていません。3回目以降、違和感が残る程度まで回復しています。5回目以降完全に痛みが消失し、スポーツ後にも問題が出ていません。8回で終了しました。
自覚症状が消えても神経学的検査や筋力検査などを行うことで回復のレベルを推し測ることができます。自覚症状の有無だけに頼った自己判断は、再発の危険性を見逃してしまいますので適宜アドバイスを参考にしてください。
首のまわり全体が苦しい (50代後半女性)
約1ヶ月前より肩から首全体にかけて固まっているようでとても辛い。両手の5指にこわばり、完全に曲げようとすると痛みが発生する。右膝に痛みもある。
首と頭の付け根付近がとくに固く、板のように張っています。腹壁緊張も強く、呼吸が浅い状態です。
回盲症候(回盲弁機能不全)、そして胆嚢の機能障害が疑えました。胆嚢の問題は特に右首周辺に関連痛を起こすことがあります。また、胆嚢の機能低下は膝を支持する膝窩筋を弱めて膝痛の原因となることがあります。
さらに両肩が前に突き出ているために肩こりや首の緊張が助長されています。
経絡に刺激を加えると腹壁緊張が和らいでいます。上部腰椎、中部胸椎、上部頚椎調整しました。
3回目以降、すっかり首の緊張はとれて、腹部緊張もなくなりました。同時に膝痛も消失しています。
手指の強張りは骨関節炎による痛みです。こちらはひとつひとつ指の関節の靭帯を緩めることで痛みなく屈曲ができるようになりました。腹部膨満感が消えた結果ウェストが8センチ縮小したとのことです。6回で終了しました。
回盲弁症候群…回腸(小腸の一部)と盲腸(大腸の一部)の連結部に位置する括約筋の輪状肥厚部位を回盲弁といいます。回盲弁の機能は内容物の大腸から小腸への逆流防止、内容物のコントロールです。回盲弁症候群はAKでは内容物の逆流が毒素をを吸収するためと考えています。症状としては、動悸、めまい、耳鳴り、口渇、目の下のクマ、胸部痛、腰痛、生理痛、浮腫、全身の痛みなど多岐にわたる。
急性の首、両目奥の痛み (30代後半女性)
1週間前から急に首の痛みが激しく、両目の奥が苦しくなった。
整形外科でレントゲン撮影の結果、頚椎の後湾が原因であると診断される。首に固定するカラーが必要と言われたが断り、知人の紹介で来院。
触診で頚椎後湾(後方に丸い)がはっきりとわかります。腰椎、胸椎、頚椎を調整すると直ちに症状は消えました。頚椎の後湾もわずかに減少しています。2回目以降も症状は出てこないのですが頚椎の可動性を回復させるために治療継続しました。4回で終了です。
頚椎の後湾が固定されて、首の後部に強い緊張が起きて症状が出ています。下ばかり見続けているような姿勢が問題となります。この方の原因は高枕、仰向けの姿勢でテレビを2時間見続けたことによるものです。草むしりをした後に腰が伸びないのと同じ状況です。頚椎を固定してしまうと回復への道が見えてきません。脊柱全体の関節の動きを回復させることで自然な頚椎のカーブに戻り、症状は解消されます
痛みで首が動かない (57歳女性)
1週間前から痛みで首を、縦にも横にも振ることができず、回すこともまったくできない。他に左手、左足先のシビレがある。過去に一度、手技治療を受けて3日間動けなくなった体験を持っており、躊躇していたが知人の紹介で来院。
腰仙関節、中部腰椎、中部胸椎、後頭骨の調整。日常生活に支障がないレベルに動きが回復。痛みも半減。1週間後には手足のシビレも消失。5回で初期症状は回復するが、その後不定期に来院。
現在では20年間服用していた慢性膵炎の薬から開放される(内科医が確認し定期検査は継続)。また脊柱側彎症が軽減(整形外科で医師が確認)。
首が自由に動かせない (20代後半女性)
半年前から首を回したり、反ったりする事がスムーズにできなくなった。1ヶ月前から肩こりがとれない。
伸展(頭を後に倒す)を試みようとすると、首から肩にかけての強い痛みが放散するため、それ以上動かすことができません。上部腰椎、中部腰椎、上部頚椎を調整すると最大伸展時(大きく反ったとき)にやや痛みは残るものの正常可動域まであらゆる方向に自由に動くようになりました。2回で終了です。
「首を反ると痛みが出る」と言って来院される女性は多くみられます。普段から腰、背中を丸めた姿勢で座り、顎を前方に突き出すくせのある人は要注意です。頚椎が不自然に反り過ぎると(過前彎)、筋肉や靭帯が緊張し動きに制限が生じ、痛みへと発展します。これが持続されると器質的疾患(形の異常がある病気、例えば椎間板が薄くなるとか、骨の変形など)に移行し、更なる症状(シビレ、痛みなど)へと進行する可能性があります。機能的問題(動きの制限)の段階では、どんなに症状はあってもレントゲンやMRIの画像診断では異常を発見することはできません。
左に首を回せない (70代女性)
4~5日前から首の左側に痛みが発生。首を左に向けることができない。去年も同じことがあった。腰痛(7年前に腰椎椎間板ヘルニア)になっている。右肩関節の痛みがあり、胃の調子もよくない。
腰仙関節、上部腰椎、冠軸(頚椎1番と2番の間)関節を調整しました。痛みは多少残るものの、首の左回旋が可能になっています。胃の不快感も緩和しました。3回で終了です。
7年前の腰痛がポイントです。そのときの後遺症があり姿勢が崩れています。そこで首に負担がかかっています。腰の問題を解決せずに首だけを治療しても症状を繰り返すことになります。また、胃の不調も左側の首に関連痛を起こすことがあります。さらに首の回旋の50%は、冠椎(頚椎1番)と軸椎(頚椎2番)でつくられる冠軸関節が受け持っています。よって首の回旋の改善ポイントはこの関節にあります。
交通事故後の首、背中の痛み (30代後半男性)
年々、首を反らすことが痛みで困難に。疲労がたまると左側の背中も痛み出す。交通事故(ムチ打ち)3回。
交通事故による後遺症であると思います。脊柱が大きく蛇行しているために、背中の筋肉に緊張が起こっています。下部腰椎、中部胸椎、上部頚椎を調整すると十分に首を反らせるようになり、痛みもでません。2回で終了です。
交通事故では想像もつかないほど身体に大きな力が瞬間的に加わっています。障害部位は様々で多彩な症状を生みます。例えばブレーキを踏んだ状態では、足首、膝、股関節を通じて骨盤へ外力が入力されます。ハンドルを握っていれば手、肘、肩からも入ってきます。いずれにしろ脊柱に影響が及びます。よって外傷部位や首だけを診ても解決されないケースが多いのです。